2011年4月10日日曜日

ヒトラーの予言

 

『1999年以後 ─ ヒトラーだけに見えた恐怖の未来図』
(祥伝社/五島勉著/1988年10月出版)に
書かれている「ヒトラーの予言」の紹介


各イメージ画像は当サイトが 
独自に用意したものです


第1章
ヒトラーの予言
~2039年の未来図について~
第2章
「ニーベルンゲン復讐騎士団」
第3章
ヒトラーの予知能力の謎
第4章
「ヒトラーの山荘予言」
第5章
「東方が巨大な実験の場になる」
第6章
地下官邸でのヒトラーの
「指名予言」
第7章
ドイツ国民にあてた
「ヒトラー最後のメッセージ」
第8章
ヒトラーの「超人思想」
第9章
ヒトラーが予知した「神人」
第10章
「1989年」に亡くなった昭和天皇
(平成時代の始まり)
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■■■第5章:「東方が巨大な実験の場になる」──『永遠の未成年者集団』の出現

更にヒトラーの予言は不気味さを増していく。
ここで出てくる「東方」とは、「日本」のことを意味しているのだろうか?
以下、抜粋。

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未来の社会はどんな様相を見せるだろうか。同志諸君、申し上げよう。
まず闘争によって選りぬかれた貴族階級が現われる。新しい中産階級、無知な大衆、新しい奴隷、仕えるものの集団、『永遠の未成年者集団』があろう。そしてこれらすべての上に、さらに新しい貴族がある。特別の指導的人物である。
このように、支配をめぐる闘争によって、国の内外に新しい身分が成立する。しかも東方が巨大な実験の場になる……そこに新しいヨーロッパの社会秩序が生まれるのだ」(ラウシュニングに語った言葉)

この正確な意味はラウシュニングにはわからなかった。彼とともに聞いていた他のナチ幹部たちも、貴族とか、新しい奴隷とか、東方とか未成年者とか……わかったようで、本当の意味はつかめなかった。

 
(左)ヘルマン・ラウシュニング
(右)彼の著書『ニヒリズム革命』(学芸書林)

彼は1934年末まで自由都市ダンツィヒの
最高の行政担当者として、ナチスの東方政策に
関わった。その後「反ヒトラー」に転じ、国外に亡命。
1938年に、ナチズム批判の古典といわれる
『ニヒリズム革命』を出版した。

で、数日後、やはり総統ブレーンの1人だったハンス・フランクが、ヒトラーみずから上の予言を解説してくれるように、おそるおそる頼んでみた。
このハンス・フランクというのは、ヒトラーの若いころからの弁護士で、信任が篤く、東ヨーロッパの占領地域の管理を任されたほどの腕ききのナチス幹 部である。そのせいか、ヒトラーはうるさがらず、機嫌よく求めに応じて答えた。だんだん明らかになっていく彼の魔性の予知の、何合目かまでの真実を。


ポーランド総督ハンス・フランク

「よろしい、では解説してやろうハンス。私が言った未来に現われる『永遠の未成年者集団』というのは、もちろん、死ぬまで大人になりきれない人間たち、ということだ。
そんなことは、厳しい正常な社会ではありえない。だからそうなる背景には、甘やかされた異常な社会が当然ある。その中で、同じように大人になりきれない親に、愛玩動物のように育てられるため、子どもも成人しても真の大人になれないのだ。」

「しかしハンス、じつはそれだけじゃない。私が本当に言いたかったのは、そのことではない。

未来社会には、そういう『永遠の未成年者集団』が現われる一方で、幼いときから大人の思考と感情を持った人間たちも現われるのだ。信じられないだろうが、彼らは胎児のときからさえ、そのように教育される。5つか6つで一人前の理屈と判断力を備え、13、4歳にもなれば、並の大人を指揮するほどの力を持つようになる。
つまり両極端ということだ。肉体が大人で感情が幼児のようなグループと、肉体はまだ青春期にまでいかないのに、思考と感情が大人を超えるグループ……」

「しかもハンス、それは人間の発育状況だけじゃないのだ。人類と社会のあらゆることが、未来には、そのように両極端に分かれてしまうのだ。

たとえばカネだ。一方には腐るほど大量のカネを持ち、広く高価な土地を持ち、労せずして限りなく肥っていく階級が現われる。貴族とか新しい中産階級とか言ったのはその意味だ。
だが少数の彼らが現われる一方、他方の極には、何をどうやっても絶対に浮かび上がれない連中も現われるのだ。
それはカネだけの問題でもない。より正確にいえば、精神の問題だ。限りなく心が豊かになっていく精神の貴族、精神の新しい中産階級が現われる半面、支配者が笑えと言えば笑い、戦えといえば戦う『無知の大衆』『新しい奴隷』も増えていくのだ。」

人間だけではない。国もそうだ。恐ろしく豊かな、労せずして肥っていく国が現われる。他方、何百年かかっても絶対に払いきれないほどの借金をかかえ、水一杯すら容易に飲めない国も現われる。

気候もそうだ。とほうもない旱魃や熱波におそわれる国と、寒波や洪水におそわれる国が出る。災害におそわれつづける地域と、楽園のような地域、人っ子一人いなくなる荒地と、無数の人間が鼻をくっつけ合って生きる都会とが分かれる。
愛もそうだ。特定の男女にだけ、愛と肉体の快楽が集中する。一方、一生に一度の真の愛 も快楽も得られない男女も増える。要するに、土地や金や支配力を得る者は、ますますそれを得、支配される者はますます支配されるだけになる。そうだハン ス、それが未来なのだ。私の見た未来だ。未来はそうなるのだ……」

「それは1989年だ。そのころ実験は完成する。人間は完全に2つに分かれる。そこから引き返せなくなる。そうだハンス、その完成と更に新しいアプライゼ(スタート)の時期が1989年4月に来るのだ。」

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